2002年6月17日(月) 〜 2002年7月14日(日)

自作塗装ブース製作記

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2002年6月17日(月)


   昨日、溶きパテとサーフェーサーとシンナーを買ったので、今夜は来たるべき塗装に
  備えて「塗装ブース」の構想と設計を行なった。インターネットで自作の塗装ブースを
  調べたら、たくさんの作例が 出て来た出て来た(^_^)。それらを参考に解析してみると
  皆さん段ボール箱や化粧ケースに台所用の換気扇を取り付けて、そこから伸ばした長い
  パイプを室外に出しておられるようだ。いわゆる「押し込み型」というヤツだろう。

   しかし、どうも「吹き返し」のことまで考慮すると、台所用の換気扇を押し込み型で
  動作させるのは若干の不安があるようだ。「シロッコファン」と呼ばれる強力タイプの
  換気扇を使い、これを「吸い出し型」で動作させると完全に吹き返しが防げる(らしい)
  記述を見つけたので、これを基本構想として採用することを決定。

   ブース本体は、採光が必要なことから半透明の衣装ケースが有力候補になりそうだ。
  問題はシロッコファンを取り付けるエンジン部分だが、ここはやはり窓枠にピッタリの
  ガイド板を切り出す必要がありそうで、共鳴による振動音が気になるところ。図面だけ
  手描きして、色々と考えていたら眠くなってしまった(^_^;)。今夜はこれでおしまい。

2002年6月21日(金)


   待ちに待ったエアホースが納品された! 会社帰りに親父を見舞ってから、パルコに
  戻って品物を受領した。こ〜ゆ〜ヤツは「勢い」ってもんが大切なのに、なんと1週間
  以上も待たされてしまったことになる(^_^;)。

   帰宅してから早速エアブラシとコンプレッサーを繋ぎ、生まれて初めてエアブラシを
  吹いてみた! う〜ん、すごい! これぞ、ニードルストッパー付きダブルアクション
  方式エアブラシだぁ!(^_^)……と言いたいところだったが、なんと ノズルからエアが
  常に吹き出しているではないか!(^_^;) 私が買ったのはダブルアクション方式のエア
  ブラシだから、エアはボタン押下で初めて吹き出るはずである。大慌てでエアブラシの
  取説を読み直してみたら、他社製コンプレッサーと接続する場合にはジョイント金具を
  付け変えるべしという記述があり、その通りにしてみたらようやくボタン押下でエアが
  吹き出すようになった。「素人丸出し」の、恥ずかしいハプニングだった(^_^;)。
02062101.jpg ← また一歩、野望に近づいた!(^_^)

   まだ塗装するモノが無いのに、誘惑に負けて、エアブラシのカップにシンナーを少し
  だけ注いでから、これを段ボール箱に吹きつけてみた。うししし、なかなか良い感じで
  ある。懐かしいシンナーの香りが書斎中に充満し、気持ち良くラリっちゃった(^_^)。

   ……こりゃやっぱり、本当に「自作塗装ブース」が必要だなぁ(^_^;)。

2002年6月23日(日)


   帰りしなに下郡のホームワイドに寄って、自作塗装ブースの材料を下見した。しかし
  残念ながら私が欲しい「シロッコファン」は見つからず、カタログから選んで取り寄せ
  するしかない状況だった。構想と設計を変更して、台所用の換気扇を使わねばならない
  かも知れないなぁ。売り場には便所用のパイプファンもあったけど、あいつはどうよ?
  今日のところはとりあえず、ブース本体に使用する半透明の「衣装ケース」だけ目星を
  つけて退却した。

2002年6月26日(水)


   帰りしなに100満ボルトに寄って、台所用換気扇の値段を見る。ナショナル製品の
  お値段が他のメーカー品より幾分高いのは世の常だが、それにしても8480円は少々
  高過ぎると思うぞ。確かに「静音タイプ」に対する憧れはあるのだが、おそらくホーム
  ワイドにあった2977円のヤツ(メーカー不詳)を使うことになりそうだ。

2002年6月27日(木)


   帰りしな、自作塗装ブースの材料を買い込んだ。結局、ファンは台所用換気扇を採用
  することにした。直径20センチの5枚羽根で、2,977円だ。 試しに回してみたら
  意外と静かだったので一安心したところだ。
02062701.jpg ← 本日の買い物 (^_^)

   参考までに、今日の買い物リストの値段を書いておく。ちょっと高かったような気も
  するが、それでも市販品の塗装ブースを購入するよりは安かったはずである。もっとも
  本当に「安かった」と言えるのは、今回の計画が首尾良く進んで、実際に塗装ブースが
  完成してからのことなんですけどね(^_^;)。

      パイプ         890円
      エアインテーク     477円
      エアインテーク     477円
      台所用換気扇     2,977円
      衣装ケース       477円
      タッパウェア     1,077円
     -------------------------------------
        合 計      6,375円

2002年6月29日(土)


   昨夜から雨が降り始め、今日も1日中雨だというのに、妻と次男はサッカー少年団の
  キャンプで外泊するためクルマで家を出て行った。ご苦労なことである。私は、残った
  3人の子供たちと一緒に留守番ということになって、昼間は塗装ブースを自作するため
  タッパウェアの底に丸い穴をくり抜いたり、台所用換気扇の改造をしたりしていた。
02062901.jpg ← 本日の工作 (^_^)


2002年6月30日(日)


   苦労して、塗装ブースの本体となる衣装ケースの底に丸穴を開けた。最初、カッター
  ナイフとニッパーでゴリゴリやっていたのだが、ちょっと力を入れた途端「ピシッ」と
  いう音がしてケースが割れてしまった(^_^;)。仕方がないのでその衣装ケースはボツに
  して、再びまったく同じ衣装ケースを買いに走った。痛い477円の追加出費だった。

   2度目の穴開けは、前回よりも慎重に行なった。カッターナイフで何度も傷をつけて
  掘り進む方法では埒が明かないので、途中からナイフの刃先をライターの火であぶって
  即席の「ホットカッター」方式に変更した。刃先を約1分間あぶれば、約2センチ切り
  進めることが出来る。20分近くの作業でめでたく丸穴が開き、最終的には丸ヤスリで
  軽く削って仕上げた。ブース本体は、一応これで完成だ。全長40センチのマッハ号が
  余裕でスッポリと入った(^_^)。ブース本体の奥行き(深さ)も、ちょうど良い感じだ。
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カッターナイフじゃ埒が明かない
さすがは 即席「ホットカッター」
40センチのマッハ号もスッポリ

   残り作業は、換気扇の窓枠固定部の工作である。今度は、ベニヤ板に25センチ角の
  四角い穴をくり抜かねばならず、これはちょっと気の重い作業になりそうだ。なんとか
  今度の週末までに片付けてしまうつもり。

2002年7月5日(金)


   またまたすごい雨である。この週末にかけて降り続くらしい。試験勉強(らしきこと)
  ばかりやっていたので、今週は何ひとつ道楽プロジェクトが進展しなかった。出来れば
  この週末に塗装ブースを完成させてしまいたいのだが、果たしてどうなることやら?

2002年7月6日(土)


   この週末は大雨が降るはずだったのに、なぜか完全に雨が上がって、時折晴れ間さえ
  見えて来た。こりゃもう、塗装ブースを作るしかあるめぇと思って、自宅に戻った私は
  早速、製作作業に取り掛かることにした。今日の工作は、窓枠に換気扇をマウントする
  ための合板の加工である。

   中2階の「蔵」から適当な材料としてランバーコア材を運び出して、それを丸のこで
  書斎窓枠にピッタリの大きさ(365ミリ×895ミリ)に切断した。その板をいったん書斎に
  持ち込んで全体的な位置合わせを行なってから、今度はいよいよ電動ジグソーを使って
  換気扇を埋め込むための「24センチ角の穴」をくり抜いて行く。
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全体的な位置合わせ
開口部をヤスリで微調整
ピッタリとハマった換気扇

   上の写真が、その作業の様子である。途中でジグソーの刃が折れて、慌てて替え刃を
  買いに出かける一幕もあったが、なんとか上手に四角い穴をくり抜けたと思う。しかし
  元はと言えばガンダムを作ることが目的だったのに、こういう大騒ぎになろうとは自分
  自身いささか苦笑を禁じ得ないところではある(^_^;)。
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タッパウェアの蓋にも穴開け
こんな具合に 取り付けて…
こんな感じで 固定する

   無事に四角い穴が抜けたので、書斎に持ち込んで換気扇をセットしてみた。換気扇は
  裏側の可動シャッターや電源スイッチを取り外し、一部コードを整理するなどの加工を
  施してある。カッターナイフでタッパウェアの蓋にも四角い穴を開け、この蓋を合板と
  換気扇の間に挟み込むようにして取り付けてから、上の写真の様に、排気用パイプ付き
  タッパウェアの本体を固定する……という寸法だ。Webで色々と調べた限り、皆さん
  この換気扇と排気用パイプの接続には少々苦労なさっておられるようだった。私のこの
  アイデアは実にスマートな解決方法だと思うが、Web上では同種の作例は無かったと
  思うので、この方法を我が塗装ブースの「実用新案」として宣言しておきたい(^_^)。

   明日は今日加工した換気扇マウント用合板を窓枠に取り付けるために、残った工作を
  全部片付けてしまうつもりだ。いよいよ塗装ブースの組み立てが完了するので、次回の
  更新を期待して待て(^_^)。

2002年7月7日(日)


   今日は、昨日加工した換気扇マウント用合板を書斎窓枠にピッタリ取り付けるための
  工作を行なった。最大の難関は、材料の切断である。材料の帯材を窓枠建具にピッタリ
  ハメ込むためには、その切断にも建具並みの正確さが要求される。7寸目のノコギリを
  使い、建具の内寸ギリギリ、全体が 851ミリ×319ミリ になるよう材料を切り出した。
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建具ピッタリに 材料を切る
慎重に 取り付けて行く
完成した エンジン部分

   材料の切断が終わったら、その材料で長方形の枠を組んで、換気扇マウント用合板の
  裏側に取り付ける。各部の直角精度に注意を払いながら、いつものように木工ボンドと
  木ネジで絞め上げていった。ここまで来たら組み立て完了も間近である。換気扇の電源
  コードを延長したあと、はやる気持ちを抑えながら換気扇のエンジン部分を書斎窓枠に
  ハメ込んでみる。う〜む、見事にピッタリ! 非常に良い感じだ。衣装ケースのブース
  本体を排気用パイプと接続し、全体を組み立てたあと電源を入れたら、苦労した換気扇
  エンジン部分は静かに回り始めた!
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早速、全体を組み立てた!
蚊取り線香で テスト中
風量調整で、裏網をカット

   早速、吸い込みのテストである。上の写真は蚊取り線香の煙で試しているところだが
  実に気持ち良く煙を吸い込んでいるのが判るだろうか? 続いてタバコの煙も吸わせて
  みたけど、これも大変良い感じである。最後に、本物のシンナーをエアブラシで吹いて
  みて、そのあとすぐに妻を書斎に連れて来たところ、妻はシンナーの残り香に気付かず
  テストは大成功であった。

   写真に写っている 丸いプラスチック製の台座(?)は、排気用パイプを取り付ける接続
  器具である。裏側が細かい網目になっていたのでカットしてみたら、吸い込みパワーも
  さらに強くなった。本番では、塗料のミストが飛び散ることを避けるため、塗装ブース
  本体の吸い込み口にはキッチンペーパーをかぶせる予定である。最終的な風量は、今後
  テストしながら調整していこうと思う。

   ようやく、懸案の塗装ブースの組み立てが終わった。今後は見栄えを良くするために
  全体を白く塗装して、電源スイッチや運搬用の持ち手などを取り付けるつもりだ。

2002年7月11日(木)


   先日組み立てを終えた自作塗装ブースは、見栄えを良くしたいのでキチンと塗装する
  ことにした。今日は、いったん全部の部品をバラしてから、木ネジを絞め上げて凹んだ
  穴に充填材の木工パテ(タモ)を塗り込んだ。しかし、その作業をうっかり室内でやって
  しまい、たった今も書斎中にシンナーの香りがプンプンと充満している。こんな事態に
  陥らぬよう塗装ブースをこしらえているのに、一体わしは、何やってんだか?(^_^;)

2002年7月12日(金)


   会社から帰ってすぐ、昨日塗り込んだ木工パテ(タモ)をヤスリがけした。紙ヤスリで
  削ったところ、中までパテが充填されていない穴が見つかり、再び泣く泣く木工パテを
  盛りこむ羽目になってしまった。明日晴れたら塗装しようと思っていたのに、この調子
  では一体どうなることやら?

2002年7月14日(日)


   午前中は曇っていて、あまり天気は良くなかったが、遅れがちの作業を取り戻すべく
  自作塗装ブースを塗装することにした。今日で、最後の仕上げをせねばならぬ。

   まず、おととい塗り込んだ木工パテ(タモ)を紙ヤスリで削ってから、全体的な汚れを
  雑巾で拭き取り、水性ペンキで下塗りをしていく。今回選んだ色はアイボリーホワイト
  だが、白は下地を隠す隠蔽力が弱いので、かなり塗りムラが出来てしまった。乾燥後に
  軽く紙ヤスリでケバを落ち着かせ、今度は少々濃い目に上塗りのペンキを塗り重ねた。
  しかし、上塗り後も依然として塗りムラが目立つ。本当に、白を塗るのはとても難しい
  もんである(^_^;)。午後からは晴れ間も広がってきて、いつものように水研ぎしてから
  仕上げ塗りを行なって、ペンキ塗り作業は一応これで終了とした。

   ペンキが乾いたあと、全体を組み立てた。換気扇をネジ止めし、持ち手のハンドルを
  取り付けて、電源スイッチとコンセント部分の配線を行なう。今回、ここは部品を奮発
  して、ナショナル製の高級蛍スイッチと電燈コンセント(2ケ)を採用したのだが、この
  部品代だけで千円近くもかかってしまった(^_^;)。2ケのコンセントは換気扇スイッチ
  には依存せず常に通電されており、ここからコンプレッサ用電源を取ることが出来る。

   組み立てが完了したので、早速書斎の窓枠にハメ込んで記念撮影だ。こうして見ると
  塗りムラも判らず、持ち手のハンドルがワンポイントになっていて、ちょっと良い感じ
  でしょ?(^_^) これでようやく、戸田プロダクション製 自作塗装ブースが完成した!
02071401.jpg ← ようやく完成だ!(^_^)v




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